熱中症予防や脱水防止のために清涼飲料水をがぶ飲みしていませんか?
スポーツドリンクや経口補水液は、脱水や熱中症予防に効果的ですが、飲み過ぎは健康に悪影響を与えます。
その一つが、ペットボトル症候群なのです。
★ペットボトル症候群ってなに?
ペットボトル症候群とは、「ソフトドリンクケトーシス」の俗称です。
清涼飲料水には、だいたい10%程度の糖分が配合されています。
これは、500mlのペットボトルに換算すると、約50gにもなります。
コーヒーなどについてくる5gのスティックシュガーだと、なんと10本分にも相当するんですよ。
そのため、清涼飲料水を大量に飲むと血糖値が急激に上昇します。
血糖値があまりにも高くなると昏睡状態になって倒れてしまいます。
清涼飲料水の飲み過ぎは、高血糖を引き起こして、体を危険な状態にさらしてしまうのです。
特に肥満のある方は、ペットボトル症候群がきっかけで糖尿病にかかってしまう危険があります。
★清涼飲料水をがぶ飲みするとさらに喉が渇く
血糖値が高くなると、喉が渇きます。
するとより多くの水分を欲するようになります。
つまり、清涼飲料水をがぶ飲みしてしまうと、高血糖になってさらに喉が渇き、さらに清涼飲料水を飲んで血糖値が高くなるという悪循環にはまってしまうのです。
のどが渇いたからといって、スポーツドリンクなどの清涼飲料水を大量に飲むと、健康にとっては非常に危険な状態に陥るんですよ。
★まだまだある?!清涼飲料水の落とし穴
清涼飲料水にはまだまだ、健康トラブルを引き起こす落とし穴が潜んでいます。
注意しなければならない落とし穴は次の3つです。
・カロリーゼロやカロリーオフは本当に「ゼロ」ではない
カロリーゼロやカロリーオフと表示のある清涼飲料水は、カロリーが全くないわけではありません。
カロリーゼロ:100mlあたり5kcal未満
カロリーオフ:100mlあたり20kcal以下
という意味の表示です。
カロリーオフと表示されているからといって、清涼飲料水をがぶ飲みすると結局はカロリーの摂りすぎになりかねないのです。
・経口補水液は塩分が多い
経口補水液は、より効率よく脱水状態を改善するためにスポーツドリンクよりも多くの塩分が配合されています。
そのため、経口補水液を脱水状態でもないのに飲み過ぎてしまうと、塩分過多で高血圧になってしまいます。
経口補水液は、熱中症の症状を感じたときや過度に汗をかいて脱水したときに利用するようにしましょう。
・甘さ控えめに基準はない
糖分の摂取を控えるために「甘さ控えめ」という表示のドリンクを購入する方も多いですよね。
しかし、実は「甘さ控えめ」の表示に関しては、基準は定められていないんですよ。
糖分が気になる方は、
低糖・微糖:100mlあたり糖類が2.5g以下
無糖:100mlあたり糖類が0.5g未満
と基準が定められている表示を目安にするといいですよ。
★水分補給は水かお茶にしよう!
熱中症対策のためのスポーツドリンクや経口補水液で糖尿病や高血圧、高血糖による昏睡状態になっては本末転倒ですよね。
スポーツドリンクや経口補水液は、状況に応じて適量使用し、水分補給は水かお茶で行うようにしましょう。